私、藤本敦子。
日曜日の朝、Bach平均律2巻5番D-Durを久々に弾いた。
この曲は、日本の大学在学中、草津音楽祭に参加した時に初めて知って感銘を受けた曲。
音楽祭の同じクラスの中の受講生さんが弾いていて、技術も内容もあまりに素晴らしくていつか私も弾きたいなと憧れていた曲。
ウィーンに渡り入学試験を終え、さて何を弾こうかと一発目に選んだ曲。
fugaが特にお気に入りで、カンタータのような、精神を鎮めてくれる感じがする。
Bachと言えば、教会音楽、祈り、宗教観、石造り、コラール…色々と連想される。
私が日本人だからなのか分からないけれど、ヨーロッパで生まれたBachの音楽って、日本の原風景に溶け込む気がする。
普通に違和感なく聞けるというか。
日本は自然崇拝をしている農耕民族。
何で一神教のヨーロッパのBachと馴染むのだろうか。
スピノザという哲学者が唱えている汎神論。
彼を推していたアインシュタインは『自然法則が神であり、それを解き明かすことが科学者の役割である』と言葉を残している。
良く分からないけれど、何となく『自然』ということに共通点が見られる。
Bachは何か知っていたのかな。。。
いつか天国で会って聞いてみたいな。。。