私、藤本敦子。
昨日から頭の中で、ショパン『英雄ポロネーズ』が鳴り響く。
ホロヴィッツ、ルービンシュタイン、チョソンジン…etc。
たくさんのピアニストの演奏を聴いた。
ショパンコンクールのチョソンジンの演奏がすごく好きで、それまではホロヴィッツの演奏が好きだった。
この曲は、序奏・コーダを含む3部形式。
特徴としては、提示部が一番盛り上がっている。
数としても比較的分かりやすいと思う。
主テーマが単純で豪華。
この曲を聞くと、絵画を観ている感覚になる。
というのは、一番の盛り上がりが提示部だから、後から出てくるテーマやその他のところを引き気味で下げないとテーマが浮かび上がらない。
つまり、ショパンは遠近法のような手法を取り入れている。
ポピュラー音楽に似ている。
どうしてこんなことが出来るのだろう、とショパンの構成美にただただ脱帽。
ショパンのイメージとは、世間では優しいとか、柔らかいとか、女性っぽいと捉えられがちだけど、そんなことは決してなくて、この構成美こそ男性的な力強さを表しているのだと思う。
これはベートーベンの時代を受け継いで、ショパン独自の道を歩んでいる。
自分だけの『チカラ』を使い、表現している姿に尊敬と憧れを抱く。
自分だけの『チカラ』。
あなたには、どんな『チカラ』があるだろうか。
ショパンからそんなことを想う。