私、藤本敦子。
今日はベートーベン、ピアノソナタ31番を聴いていて思ったこと。
一楽章で、一瞬ホ長調になるところがあるのだけれど、これはどこかフェイクのような、本当は言いたいことを隠しているような見せかけのホ長調に観える。
この曲が作曲された時期はナポレオンが亡くなった年。
アントニー・ブレンターノに献呈される予定だった。
甥のカールの親権で悩んでいた時期。
それだけではない誰にも決して言うことの出来ない秘めたものを感じる。
20小節目、Es durのⅣ。
ほてんのリズムと言うのだろうか、まるでお空が泣いているみたい。
視覚的にも音形的にも涙の雫が溢れているかのよう。
後期のソナタにおけるFugaは問題解決のために、解決を求めいる、と勉強したような、、、。
ポリフォニーで希望のない状態が解決される。
嘆きが解決される。
先が見えない状態を表現していて、Fugaの解決されることで違うところにいけるようだ。
この曲をきいていて、妙に励まされる自分がいた。